静かな祈り
2003年2月16日今日は、元同僚の誕生日・・・
彼は、会社の先輩で、お兄さんのようで、
仕事でもいろいろ助けてもらったし、
みんなでいろんな所にも遊びに行った。
あの夏の日、かえらない人になってしまった。
私は、亡くなる前日、会社にかかってきた彼の電話を取り次いだ。
課長への電話だったけど、課長が不在で
不在を告げると、電話は何も言わずに切れてしまった。
その翌日、彼は自ら、命を絶ってしまった。
今でも、原因は分からない。
知らないほうがいい事もある。
そう、納得したのは、亡くなって1年以上過ぎてからの事だった。
私はあの時、何もしてあげる事ができなかった。
何も、気付いてあげられなかった。
突然の訃報に、立ちすくむ私がいた。
お墓参りに行くと、彼の大好きだったビールと、タバコを供える。
缶ビールを開けて乾杯して、タバコを2本ほどふかしてあげる。
会社の事、周りの人のニュース、自分の事・・・
お墓の前で、たくさん話しかける。
天国で、笑って聞いてくれているような気がして・・・
今日は、空を見ながら、彼に話しかけた。
「誕生日おめでとうございます。
私、あの頃のあなたの年に追いついたんだよ。
でも、いつまでも、あなたのほうが、ずっと大人だね。
私達を、どうか、優しく見守っていて下さい・・・」
きっと、笑って、「ありがと!」って、言ってくれているね。
今日は、静かに祈りたい。
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