ひとめぼれ?
2003年8月4日次の秋の対抗戦は、
もうひとつの学校が、主催校だった。
この場所は、初めて、
永さんに話しかけられた場所だった・・・
永さんは、相変わらず、素敵だった。
不思議なほど、優しく見つめられる私がいた。
憧れた人が、この人でよかった。
そう思える私がいた。
試合が終わった後、
私の学校が、集合写真を撮る事になった。
みんなで集まっていたら、
「シャッター、押しましょうか?」と、
永さんが声をかけてくれた。
永さんにお願いして、撮ってもらう事にした。
撮影が終わって、誰からともなく、
「永さんも入って、一緒に撮ろうよ・・・」と声をかけた。
永さんは戸惑っていたが、快く、承諾してくれた。
「花音の隣へ、どうぞ・・・」
先輩は、永さんを私の隣へ誘導した。
恥ずかしくて、永さんの顔が見れなかった。
みんなが冷やかす声で、前が見れなかった。
永さんは、笑いながら、照れていた。
撮り終わり、永さんにお礼を言うと、
「写真、楽しみにしてるね」と、笑いながら言ってくれた。
試合の帰り、私の学校と、永さんの学校は、
一緒に帰る事になった。
雅くんが、気を利かせてくれて、
私は、永さんと2人で話をする事が出来た。
今回、雅くんと試合が出来て嬉しかった事、
私の試合を、見てくれていた事・・・
近況や、永さんの学校の事、
たくさん話をする事が出来た。
「雅くんから聞いたよ。
花音ちゃんの彼氏、雅くんの友達なんだってね。
雅くんの友達なら、きっといい奴なんだろうね。
俺、花音ちゃんにヒドイ事しちゃったから、
花音ちゃんには、もう、辛い思いして欲しくないんだ・・・」
永さんの言葉は、ありがたかった。
私には、もったいなかった。
もう、充分過ぎるほどだった。
ただ、私は、分かっていた。
次の春の対抗戦が、
永さんに逢う、最後だって事を・・・
つづく
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