先生との恋 ?
2004年1月15日12月も、残り少なくなってきた。
卒研の追い込みを理由に、
バイトを卒業する事になった。
バイト最終日・・・
彼が偶然、やって来た。
マスターが、彼に向かって、
「先生、花音ちゃん、
今日でバイト最後なんですよ。
花音ちゃんの淹れたコーヒー、
最後に味わって下さいね。」と、言ってくれた。
私の淹れたコーヒーを飲んで、
帰り際、お勘定をしている時に、
彼が一枚のテレホンカードを、私に差し出した。
「パチンコで負けちゃってさ。
今、手元に何もないんだ。
美味しいコーヒー、たくさんいれてもらったお礼だよ。」
「ありがとうございます・・・
未熟でいっぱい失敗したのに、
笑って許してくれて、本当にありがたかったです。
いろいろ、お世話になりました。」
素直に、頭を下げた。
帰っていく彼の後姿に、
少し、淋しさを感じていた。
「もう、逢えないかも知れない・・・」
アルバイト最後のお客様が、彼だった。
つづく
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