先生との恋 ?

2004年1月20日

振り向くと、中学の後輩だった。

ひとつ年下で、
中学の時、仲良くしていた男の子だった。
彼の教え子で、浪人して、
やっと大学が決まったとの事だった。

私を見ると、後輩は、
ビックリした顔をした。
『何で、先生と花音さんが一緒にいるの?』
言わなかったけど、そういう顔をしていた。
「先生!お久しぶりです。」
後輩は、彼に挨拶をし、近況を話すと、
私に目配せをしながら、手を振った。

車に乗り込むと、
「実は、彼、中学の後輩なんです。
当時、つるんでまして・・・
かなり悪い事も、一緒にやった仲なんです・・・」と私は言った。
彼は、「えっ〜」と驚いていた。

「参ったなぁ〜
自分で、花音ちゃんと逢う事を、
悪い事って思ってないんだけどね。
こう、知ってる人に逢うと、悪いことしてる気になっちゃうよね・・・」
彼は、笑って、そう言った。

これ以上、彼に逢うと、
本当に彼を、困らせてしまうかもしれない。
そして、好きになりそうで怖かった。
今なら、引き返せる。
そんな気がしていた。

帰り道、車の中で、
サザンの歌を鼻歌で歌ってくれた。
すごく、桑田さんの声に似ていて、
感動した。

家の近くまで、送ってもらった。
帰り際、食事のお礼も兼ねて、
バレンタインのチョコレートを渡した。
彼は、予想もしていなかったようで、
すごく喜んでくれた。

彼は別れ際、
数日後の、時間を指定して、
電話をしてと言った。

私は、卒業が、
すぐ、目の前に迫っていた。

              つづく

   

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