先生との恋 ?

2004年1月22日
  
彼の腕枕の中で、どれくらい泣いていたんだろう・・・
「ごめんなさい・・・」
そればかり、つぶやいていた。

「俺、花音ちゃんと、こんな事してていいのかな?
彼氏に悪いよね。」
彼は、静かに言った。

彼氏の事は、好きだった。
1年間の期限付きの遠距離・・・
それさえ乗り越えられられれば、結婚したいとさえ思っていた。
だけど、1年ほど前に知った、彼の浮気・・・
誰にも言えずに、苦しんでいた。
彼といる事は、どこかで彼氏に対する
復讐の気持ちだったのかもしれない。
自分自身が、分からなくなっていた。

「花音ちゃんのことは、好きだけど、
花音ちゃんには、彼氏がいる。
それに4月には、ここを離れるよね。
俺達、一緒にはいられないよなぁ〜」
彼は、自分に言い聞かせるように、そう言った。

分かっていた。
彼に言われなくても、
この先、一緒にいられない事は・・・
だけど、彼は、あえて言葉に出す事で、
私の気持ちに、ブレーキをかけようとしていた。
 
私は起き上がって、
「コーヒーのお代わり淹れますね!」と、笑って言った。
彼は、そんな私を心配そうに見ていた。

このコーヒーを飲んだら、帰ろう・・・
これ以上一緒にいたら、
私は、彼と離れられなくなってしまう・・・
自分の気持ちさえ、抑える自信がなかった。

私が、コーヒーを淹れると、
彼はステレオのCDを、入れ直していた。
曲がかかると、彼は口ずさみながら、
コーヒーを飲んでくれた。
さっきの事は、なかったかのように、
彼は、明るく話し始めた。
私はずっと、彼の目を見ながら、話を聞いていた。

飲み終わったカップを、台所に行って洗った。
彼は、そんな事はしなくていいと言ったけれど、
なんとなく、帰るきっかけにしたかった。
洗い終わって、部屋に戻った私は、
「もう、こんな時間だし、そろそろ帰ります」と、
彼の目を見ずに言った。

                つづく


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