6年前・・・

　　　　　
6年前の今日、
yasuと待ち合わせして、
友人のお墓参りに行った。

ずっと、連れて行って欲しいとお願いしていたが、
なかなか、yasuと都合が合わなくて、
延び延びになっていた。

まだ、5月だというのに、
夏のように暑い日だった。
yasuは、黒のスーツの上着を脱いで、
ネクタイも緩めていた。

久しぶりに、
yasuの車の助手席に乗った。
海を見る振りをしながら、
運転する横顔を、盗み見していた。

車は、少し高台の墓地に着いた。
友人のお母さんが、
「この場所から、みんなと過ごした学校が見える」って、
選んだ場所だって、教えてくれた。

お墓の前で、目をつむって、
手を合わせるyasuの姿に、
悲しみが伝わってくるような気がした。

後姿を見つめていた私は、
yasuの心にある辛さや悲しみを、
何も背負ってあげられない自分に、
歯がゆさを感じた。

あれから、6年経つのに、
この光景は、今でも胸に焼きついている。

ただ、一緒にいるだけで
よかったはずなのに、
気持ちが通じてさえいればよかったのに・・・