理想の彼?

2005年3月8日
 
それから、車に乗って、
高雄へ行った。
車を降りてから、景色がきれいな場所まで散歩した。

「お前、あいつ(私の彼氏)と結婚する気、ある?」
正くんは、唐突に尋ねた。
「もう5年も付き合っているけど、
結婚なんて話は出ないし、このままダラダラ付き合っていくのも・・・
って思ってる・・・」
私は正直に答えた。

「俺、あいつに聞いたんだ。
花音と結婚する気あるのかって・・・
そしたら、結婚する気ないって言ってたんだ・・・」
正くんは、申し訳なさそうに言った。

ショックという、気持ちよりも、
今まで彼氏と一緒に過ごした5年を、
すごく無駄にしてきたような気がしてた。

「花音が俺の彼女なら、
そんなつまらなそうな顔、絶対させないのになぁ〜」
私は、そんな言葉にドキドキしていた。
「正くんの彼女になる人が、うらやましいよ。
こんなに、優しくしてくれるもんね。」
ドキドキする気持ちを否定するように、
冗談で、言葉を返した。

空が高くて、山の赤と緑が、
心に痛かった。
                 【つづく】

  

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