私のいる、テニスコートから、
野球部のグランドが見えた。
その中に、1つ年上の、『康先輩』がいた。
ショートを守っていて、
すごく楽しそうに、野球する姿が印象的で、
いつも目で追っていた。

康先輩の事は、
小学校が同じだったし、
父親同士が知り合いだったので、
昔から知っていた。
ただ、あんな風に楽しそうに野球できるのが、
羨ましかった。
ただ、憧れだった。

2年生になって、
康先輩の弟、輝くんが入学してきた。
みんなは、彼の事をとても悪く言ったけど、
私の前では、とても素直な、
かわいい男の子だった。

康先輩の事を聞きたくて、
輝くんに近付いたのだけど、
それ以上に、輝くんと仲良しになった。
お兄ちゃん情報を教えてもらう代わりに、
勉強も教えてあげた。
一緒に悪い事も、いっぱいしたけど・・・

私は、康先輩を、
遠くで見ているだけで、よかった。
       
             (つづく)
   

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