その数日後、
私は、バスケ部の友達に、
話があると言われた。

『ねぇ、直の事、どう思ってる?』
『どう?って言われても・・・
いい子だと思うし、優しいと思うけど・・・』
『直は、花音の事好きなのよ。
付き合ってあげなよ。
花音は、付き合っている人、いないんでしょ?
直の事、嫌いじゃないでしょ?』

直は、ぶっきらぼうだけど、
すごく照れ屋だって事を知ってた。
康先輩の事、あきらめろって、
言われているみたいだった。
直の事は好きだけど、
それが、弟としてなのか、恋なのか、
私には分からなかった。

友達の強引な押しで、
なんとなく、直と付き合う事になった。
と、言っても、放課後、話したり、
一緒に帰ったり、ただそれだけだった・・・

陽は、私と直が付き合っている事を、
少し遠くから、傍観していた。
直と陽は、性格も、全然違った。
直は、人見知りで、ぶっきらぼう、
少し生意気な感じだけど、
陽は、優等生で、誰にでも無邪気で、
ちょっとシャイな男の子。
    
私は、直からの特別な視線に、
気付いていたのかもしれない。
ただ、それを気付いてしまうのは、
直にも、陽にも、
悪いような気がしていた。
      
     

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