Junior high school age その6
2007年5月24日その数日後、
私は、バスケ部の友達に、
話があると言われた。
『ねぇ、直の事、どう思ってる?』
『どう?って言われても・・・
いい子だと思うし、優しいと思うけど・・・』
『直は、花音の事好きなのよ。
付き合ってあげなよ。
花音は、付き合っている人、いないんでしょ?
直の事、嫌いじゃないでしょ?』
直は、ぶっきらぼうだけど、
すごく照れ屋だって事を知ってた。
康先輩の事、あきらめろって、
言われているみたいだった。
直の事は好きだけど、
それが、弟としてなのか、恋なのか、
私には分からなかった。
友達の強引な押しで、
なんとなく、直と付き合う事になった。
と、言っても、放課後、話したり、
一緒に帰ったり、ただそれだけだった・・・
陽は、私と直が付き合っている事を、
少し遠くから、傍観していた。
直と陽は、性格も、全然違った。
直は、人見知りで、ぶっきらぼう、
少し生意気な感じだけど、
陽は、優等生で、誰にでも無邪気で、
ちょっとシャイな男の子。
私は、直からの特別な視線に、
気付いていたのかもしれない。
ただ、それを気付いてしまうのは、
直にも、陽にも、
悪いような気がしていた。
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