康先輩は、卒業し、春になった。
私は、3年生、
直と陽は2年生になった。

ある夕方、私は直と一緒に帰ろうとしていた。
そこに、陽が偶然通りかかった。
私達の事を冷やかす陽に、
『うるさい!』と、言い返していた私。

いつもの事なのに、
直の前だと、陽と、
はしゃいでいる自分が後ろめたくて・・・
その瞬間、私は泣き出してしまった。

2人の動きが止まった。
陽は、ビックリした顔をして、私を見ていた。
直は、私に背中を向けた。
『ごめん、1人で帰る・・・』
私は、その場所から、
立ち去るのが精一杯だった。

好きになるって、
努力するものじゃない。
直を好きって気持ち、自然じゃない。
気付かない振りしていたけど、
もう、限界かもしれない。

それからの私と直は、
明らかに不自然だった。
『もう一緒にいられない・・・』
だけど、直には、大きな借りがある。
私から、告げる事は出来なかった。
直に、さよならしてもらおう・・・

私は、すごく嫌な自分になった。
約束を守らなかったり、
陽と必要以上に、はしゃいだり・・・
嫌な自分を見せる事で、
直からのさよならを待っていた。
心が痛んだ。
     
   

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