Junior high school age その12
2007年5月30日毎週土曜日は、
先生に勉強を教えてもらう口実で、
私は学校に残り、
陽の野球の練習が、終わるのを待っていた。
生徒会役員専用の部屋で待ち合わせをして、
少し話をするのが、
約束になっていた。
その日に限って、
なんとなく、誰かに見つかる気がしていた。
悪い予感は、的中した。
私が、生徒会役員の教室に入るところを、
私の担任に見つかってしまった。
部屋の戸が開いて、
『花音、なんでここにいる?』と先生は言った。
と、同時に、
一緒にいる陽を見て、先生もビックリしていた。
そう、私の担任は、野球部の顧問。
陽は、野球部のキャプテン。
先生は、『そういう事か・・・』と、笑ったけど、
私は、絶対怒られると思った。
『先生、誰にも言わないでください。
私、ちゃんと勉強もしますし、
陽くんの野球も、勉強の邪魔も、しませんから・・・』
先生は、笑いながら言った。
『ほぅ。いいデート場所、見つけたな。
俺のかわいい教え子達だから、
誰にも言わないでおくよ。
ただ、秘密なら、今度は誰にも見つかるなよ。』
月曜日、やっぱり担任に呼ばれた。
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