あの夜を忘れない

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
yasuの彼女として、
たった1度だけ、
夜を越えたあの日・・・

夕方、仕事終わりのyasuと、
待ち合わせして、
一緒に、ご飯食べたんだよね。
そのお店で、
偶然、yasuは、
知り合いに、出会っちゃって、
私の事、冷やかされたんだよね。

大事な事は、
お互い、何も言えなくて、
夜だけが更けていった。
yasuの寝顔を見ながら、
あの頃とは違う、
少し大人になったyasuを、
『男』だって、改めて思ったんだっけ・・・

学生の頃、
yasuと夜を越える事は、
全然、特別じゃなかった。
あまり、2人きりって事はなかったし、
必ず、友達や後輩がいたし、
ただ、楽しくて、安らぎの場所だった。

男と女になると、
どうして、当たり前だった事が、
急に特別になるんだろう。
だけど、だからこそ、
彼女として、初めて過ごしたあの夜が、
心に残っている。

もう、何も戻らないけれど、
きっと、私は、
あの夜を忘れない。